週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

少年の夜


8月終わりの週末、
白いシーツと投光器を持ち出して彼がテラスでトントン、ガタガタ・・・。




「何をしているの?」

何か作業をしている彼の眼はまるで少年のようにキラキラ。
この眼、イタズラをする時の子供の輝きに似ている。




ライトに吸い寄せられて、シーツには点々と影が・・・。




「ほら、いっぱい集まって来たよ、ここに来てみてごらん!」
彼はとってもうれしそう。




夕食もそっちのけで、シーツにしがみついて見ている。
まるで小学生の子供みたいだ。

「でも、それ・・・、ほとんどが『 蛾 』でしょう? ちょっとねぇ・・・」
私はどちらかというと、夜の虫は苦手だ。

しかし、せっかくのお誘いである。
お断りするのも悪いし、勇気を振り絞って近くに寄ってみることに・・・。




ライトに照らし出されたモデルさん達のイブニングドレスやコートはとても美しかった。

金や銀に輝く透けるようなシルクから重厚な毛織物まで、まるで「夜の舞踏会」


  

デザインの豊富さは、蝶より勝っているのではないだろうか。


   

そういえば、「 蝶 と 蛾 の違い 」って何 ?
蝶と蛾を区別しない国もあるときく。


 

これからは彼らのことを『 夜の蝶 』って呼ぼうよ。

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