週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

テラスで朝食を・・・


「土曜日はうちのテラスで、朝採りイチゴの朝食をしませんか?」




小屋周辺のハルジオンが美しい6月半ば、ご近所さんから朝食のお誘いメールが届いた。

彼女はお庭の一角でイチゴを育てているが、それが収穫の時期を迎えたようだ。

 

彼女の家は 湿地エリアにある。
テラスの向こうには、初夏の高原にふさわしい開放感のある風景が広がっている。




葦原の奥では、オオヨシキリがギョギョシギョギョシ・・・とあまり美声とはいえないが一生懸命さえずっている。



テラスに置かれたテーブルの真ん中には、本日の主役である『朝採りイチゴ』

「ちょっと色が薄いものも混ざってますが、十分甘みはありますよ。
 それに、完熟を待っていたら自然界の生き物たちに先に食べられてしまうんです〜」(笑)


「彼らと競争している」と話す彼女の笑顔がとても爽やかである。

『自然の中で暮らす』ということは『自然界の動物や虫との共存を楽しむこと』なのだろう。


イ草ランチョンマットの上には、近くで採ったワラビが入ったサラダや卵がのった モーニングプレートに、カスピアンヨーグルト、自家果物を使った手作りジャム、そしてコーヒーやハーブティーが並んでいる。






さすがに自家栽培朝採りイチゴは香りが良く、確かに甘みも十分だった。

新鮮な空気、清々しい高原の風、小鳥のさえずり・・・
とても素敵なブレックファースト。




「テレビの映像などではあるのですが、実際にはその姿をまだ見たことがないんです。」

「向こうの木で鳴いているのだろうけど、葉っぱがいっぱいでどこにいるのかわからないね。」

ギョギョギョギョ、ギョギョシ、ギョギョシ・・・

オオヨシキリのBGMは休むことなく 、朝食中も、そしてその後も、ずっと続いていた。

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