裏庭の仮テーブル

昨年７月に京都の山仲間が 遊びに来た時、「みんながテラスで楽しめるように･･･」と彼が急遽小屋にあった コンパネで大きな仮テーブルを作った。

「仮だから、終わったら解体するよ。」

それから随分月日が経った。あの仮テーブルは未だ解体されずにいる。

「あのテーブル、解体しないの〜?」
「だってみんなが来た時、大活躍するじゃん!」

確かに、その後も大勢の仲間や友人が 遊びに来たときに活躍したのは事実である。
しかし、大きなテーブルだけに普段はとっても邪魔なのだ。

彼は「仮」とは言え、自分で作った重宝するテーブルを解体消滅させたくないようだ。

私は彼のそういう気持ちも よくわかる。
そこで、方針を変えることに･･･

「このテーブル、半分の大きさにしない? 普段使っている小さなテーブルと二つ並べて使えば、大テーブルとして人数が多い時に活用できるもの。」

「じゃぁ、自分でやれば〜?」
彼は笑ってそう答えるだけだった･･･。

仮テーブルを作成してちょうど一年になる週末、外は強い雨が 降っていた。

「しょうがない、こんな雨だと外遊びもできないし･･･」
と、彼がテラスで何かを始めた。

あの大きな仮テーブルを持ち出して脚を外し、天板のコンパネをカット。
そして再び脚を取り付けた。

グラグラしないように脚固定もしっかりして、仮テーブルなのに軽く磨きも入れている。

「あら、サイズを小さくしてくれたのね。ありがとう〜!」
「今使っているテーブルサイズに合わせたよ。残った半分でもう一つ作ろうかな〜」

･･･ ということで、「窓際席」と「テラス席」ができあがった。

裏庭にお越しの際は、お好きなテーブルをご予約くださ〜い。

「でもこれって、まだ仮テーブル?」