週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

期間限定の朝散歩




11月最後の日曜日、朝6時過ぎに窓のカーテンを開けた。

今年は暖かく、この時期になっても積雪がない。
東の空は赤く美しかった。

まだ寝ている彼に声をかけた。「朝焼けがきれいよ」

彼はベッドの中からチラッと窓の外を眺めただけだった。
どうやら起きるつもりはなさそうだ。


こんな美しい朝に散歩をしないのはもったいない。

私は身支度をして防寒用のジャケットを着込み、双眼鏡とカメラ片手に小屋の外へ出た。

外階段のステップは踏むとピシッ、ピシッ、と凍った音がする。
道端の落ち葉も霜で凍りついていた。




風はないが気温が低く、冷たい朝だ。


6時40分、太陽が顔を出し始めた。




うっすら雪を頂いた山が朝日を受けてオレンジ色に染まる。




眼下の家々も朝日に照らされて赤く輝いていた。




他に誰もいない場所で静かに美しい風景を満喫できるなんて、とても幸せなことだ。





景色をしばらく楽しんで小屋へ戻ると、煙突から煙が出ていた。
どうやら彼が起きて、ストーブに火を入れたようだ。

冷えた体を温めようと小屋に入ると、彼はカメラを持って外へ出ようとしたところだった。朝散歩に出かけるつもりらしい。

散歩好きの私はもちろん彼と一緒に再散歩。




朝の光を受けて、草花についた霜がキラキラ・・・






「もう少し早い時間に撮るべきだったな〜」
「だって、声をかけてあげても起きないじゃないの」
「起きていたんだけどね〜」
「あら、ベッドから出てこない場合は、起きていたとは言わないのよ」

毎度繰り返すお馴染みの会話。




こんな風景と会話も雪が積もるまでの期間限定・・・

● 「週末の小屋暮らし」へ戻る