週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

「明日 ちょっと寄って いい?」


紅葉シーズンも終盤に入った10月の最終土曜日、



自宅での夕食が終わった頃、彼の携帯が鳴った。

「今 どこ?」電話の向こうで彼の友人が聞いた。
「家さ」と彼。
「小屋じゃないの?」

「庭の冬支度も先週したから、今週はちょっと休みで小屋には行ってないんだ」
「なんだ、明日ツーリング途中に寄ろうかと思ったんだけど」
「いいよ、明日小屋に行ってもいいから寄りなよ」

そんな男達の会話の結果、翌日急遽日帰りで小屋に行くことになった。


その前週と前々週、私達は裏庭の木々に雪囲いを施した。

11月後半になればいつ積雪があってもおかしくないエリアである。
少し早めでも、小屋に来れる時に冬の準備を済ませておきたい。






いつものように彼が、正面の木4本に雪囲いを施し始めた。
「植えたときはあんなに小さかったのに、随分大きくなったな〜」






私の担当は 小さな木々、杭の先をナタで削って地面に打ち込む・・・

「もっとしっかり打ち込まなきゃ!グラグラしてちゃダメさ!」
例年通り彼からいつものダメだしが入る。
「まぁ、これでも毎年少しずつは上手になっているんだから〜」



なんやかんだと言いつつも、庭木の雪囲いは今年も無事10月中に完了した。


さて話は戻って、10月最終の日曜日・・・

ちょうど見頃を迎えた桧原湖畔の黄葉を楽しみながら、お昼前に小屋に到着。

裏庭の一角にあるカエデの紅葉を眺めながらテラスでランチ、そして食後のお茶タイムしていると・・・




ブ〜ン、ブ〜ン、ブンブン!とバイク音が 近づいてきた。
彼の同級生でもある友人がやって来たようだ。


バイクは、1台、2台・・・
いつものように山仲間の一人を誘ってやって来たようだ。

しかし、バイクはまだ続いた、、、
3台、、、4台、、、5台。全員で 5人 !!

どうやら、他にもバイク仲間を誘ってきたようだった。
薪小屋の横にバイクをとめ、みなさんヘルメットを外すと・・・

「な〜んだ、いつもの山仲間じゃない。いつの間にみんなバイク仲間になっていたの?」




彼ら全員、うちの小屋建設時に強力な助っ人として大変お世話になった人たちばかりである。

特に、屋根仕上げの時には彼らの協力なくして作業できなかったというものだ。

メンバーのなかには、小屋完成後の訪問は初めてという2人もいる。
もちろんうれしい再会で、とっても楽しいサプライズだった。

そして、みんなでテラスでのティータイム。






「ここへ来る時、黄葉がとってもきれいだったな〜」
「湖畔の黄葉トンネルが良かったな〜」
黄葉のこと、山のこと、バイクのことetc、男たちの歓談はしばらく続き、






午後2時前、彼らはまた黄葉ツーリングへと旅立っていった。





この辺りの紅葉は今が盛り・・・

「裏庭の紅葉も今年はこれで見納めネ。」


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