週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

初夏の小屋暮らし


裏庭で紫色のスミレが一面に咲き、ウワミズザクラの木が白い花で覆われるようになると、これからやってくる花の季節に心が弾む。

ここでは春遅くでも霜がおりることがあるが、やっとその心配もない初夏の6月である。




前回 ゴールデンウィークに来たときはまだ芽を出したばかりだったオダマキが花を咲かせていた。




オダマキはこの場所がとても合っているらしく、毎年きれいで立派な花をつける。
意外と"野生児"なのかもしれない。


この時期はやるべきことがたくさんある。

本来はもっと早くしなければならないミニ菜園の手入れ、でも今年は忙しくて残念ながら5月に準備ができなかった。






有機肥料や灰を土地に混ぜてから寝かせる時間もなくハーブたちを植え替えた。
「大丈夫かな?ダメージを受けたらかわいそうだけれど、時間がないのでごめんね。」




ついでに、せっかく花が咲いているのにイチゴの苗も植え替えて・・・
「今年は実がならないかもしれないね。」

そしてミニ菜園に侵入しているハルジオンやタンポポの株を抜き、神出鬼没のラズベリーやフキも整理して、ついでに「小屋での食事の一品に」とフキやワラビ摘みもした。
「でも、フキもワラビもまだ出始めたばかりね。」




この日の夕食は「ウドの新芽」とミニ菜園のハーブ「オレガノ」の天ぷら、フキの炒め煮。

「あれ?このフキ、あんまり香りしないなぁ。まだ細いからかな〜?」
「おいしいフキは次回ね。」


私がミニ菜園などの春作業をしている間、彼はカメラを持ってお庭へ。






裏庭にやってきたお仲間たちと戯れて過ごす。




ウワミズザクラは満開の一歩手前かな・・・


翌朝、モーニングプレートには昨日採ったワラビ。




まだほんの一握りしか採れなかったが、ここのワラビは太くて軟らかく、とてもおいしい。


朝食の片付けを終えたら、フィールドスコープを持って近くにバードウォッチング。








子育てシーズンに入ってしまったのか、鳥たちはほとんどさえずらない。
木陰にとまっている鳥たちをみつけるのも至難の業・・・

アカゲラの巣らしき穴も見つけ、ずっと観察していたけれど鳥の姿は確認できず。




「やっぱり、バードウォッチングは小屋の方がいいみたいだなぁ 」


結局この日も小屋に戻って、ニュウナイスズメのカップルや巣箱に出入りするシジュウカラを眺めてのんびり過ごした。





「次に小屋来た時も観察できるかな?」
「無事に巣立つといいなぁ。」







鳥たちが子育てに忙しくなる頃、小屋周辺ではウツギ、ヤマボウシ、カンボクなどの白い花で飾られる美しい季節となる。

● 「週末の小屋暮らし」へ戻る