週末の小屋暮らし
cottage life at the weekend

年配者たちの休日


" ド ン!"

大きな音が1つして、地面が持ち上がるような感覚に襲われた。
すぐにゆさゆさと横揺れが始まったがそれほど長く続かず、すぐにおさまった。

時間は夜中の2時過ぎ、
階下から「こわかったね・・・」とヒソヒソ話す声が聞こえてきた。

この週末、彼の母親が叔母を伴って小屋に遊びに来ていたのだが、さすがに大きな音と揺れで目覚めたようだ。

後で知ったことだが、福島県北塩原村を震源とする震度4の地震だった。

東日本大震災以降、数多くの大きな余震にすっかり慣れてしまったことや、ログハウスが地震に強い建物で揺れも少ないことからか、 彼と私は何も会話せずただベッドの中に留まってようすを確認し、そして再び夢の中へ・・・


翌朝、6時を過ぎても階下にいる年配の二人は起きる気配がない。
昨夜の地震で、その後しばらく寝付けなかったのだろうか・・・。

5時過ぎに目覚めた私だったが、二人を起こすといけないのでベッドの中でただ時間を過ごしていたが、さすがに6時を過ぎると外へ出て、昨日できなかったミニ畑の手入れがしたくなった。

ベッドから這い出して身支度を整え、静かに階段を降りて外へ出た。




庭ではこの春植えたイングリッシュラベンダーやピンクワレモコウがかわいい花をつけている。

「夏だな・・・」
そんなことを思いながら庭の手入れをしていたら、彼も起きて 外に出てきた。

いつものように二人で朝の散歩に。




今年はヤマボウシの花がみごと、「花の当たり年かな?」





朝7時半、散歩から小屋に戻ると、年配の二人が起きたところだった。




「ちょうど朝の散歩に出かけようかと考えていたところだったのよ」
叔母が窓の外を眺めながら言った。

「ここはどちら行っても行き止まりで迷子にならないから、ぶらっと歩いていらっしゃるといいですよ。」

前日もずっと小屋の中で過ごしていた二人、せっかく緑いっぱいの場所に来たのだから、少しは散歩でもして自然を堪能してほしかった。

早速二人は散歩に出かけるための準備を始めたが、着替えや布団の片付けなどしているうちに朝8時のチャイムが・・・♪

いつもならこのチャイムが朝食開始の合図になるが、今朝はのんびりスタートでもいいかな。

年配の二人は各々杖を手にして、周辺の散歩へでかけた。



前回 (2年前)に小屋に来た時は朝から雨が降ってお散歩ができなかった二人だが、今朝はゆっくり歩きに出かけ、「朝の清清しい時間に散歩ができてよかったわ〜」と笑顔で戻ってきた。

それから みんなで テラスで朝食。

メニューは近くで買ったお気に入りのパンとサラダ、スクランブルエッグ、そして バナナとサクランポ。

「彩りもきれいで、どこかのホテルに泊まっているみたいね〜」


朝食を終えると、早速彼は昨日の続きで草刈作業。




この時期は、刈っても刈ってもすぐに 草丈が伸びる。

背丈ほどになった草たちを一度短くしておくことで、これから迎える夏に管理しやすい高さで花が咲く。




夏は短めの散髪で過ごす人のように、裏庭も短めの草丈でスッキリ!(微笑)


さてさて、年配の二人は、、、、

テラスで・・・




リビングで・・・・




場所を変えつつも、ずっと "座談会"

「せっかくだから、どこかに出かけましょうか?」
「ここにいるだけで十分に自然を堪能できているから、出かけなくて いいわ。」

年配の二人は、前回に引き続き今回もどこへも出かけず、小屋でずっとおしゃべり (笑)

「こんなにゆっくり二人でおしゃべりすることないものねぇ、楽しかったわ〜」

おしゃべりだけならこんな遠くまで来なくてもよさそうだけれど、まぁ喜んでもらえたのならそれでいいよ・・・ね?

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